事務の仕事内容とは?【一覧】種類ごとの違いや向いている人・必要スキルを徹底解説

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監修者 熊谷 直紀
監修者 熊谷 直紀

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熊谷 直紀

監修者熊谷 直紀

横浜国立大学理工学部卒。株式会社DYMに新卒一期生として2011年に入社し、WEBプロモーションなどのデジタルマーケティング領域で業務に従事し、その後新規事業立ち上げを経験。
2015年よりDYMの人事部へ異動し人事領域を統括、毎年多くの就活生や求職者との面接・面談を実施。
内定チャンネルなどの採用関連メディアへの出演や記事監修を通して人事・人材関連の情報を発信中。

「事務職ってどんな仕事?」「未経験でもできる?」そんな疑問を持ちながら仕事選びを進めている方は多いはずです。

事務職は書類作成やデータ入力、電話対応などのデスクワークが中心ですが、企業の業務を支える重要な役割を担っています。

さらに、一般事務・営業事務・経理事務・総務事務・医療事務・貿易事務など種類が多く、必要なスキルや働き方、キャリアの広がり方も異なります。

この記事では、事務職の仕事内容や、必要スキル、平均年収、向き不向き、在宅・派遣・正社員の違い、未経験からのステップまで詳しく解説しています。

事務職が自分に合うか判断したい方に役立つ内容ですので、ぜひチェックしてみてください。

事務職とは?

事務職とは、企業や組織が日常業務を進めるために必要な事務作業を担当する職種です。

書類作成、データ入力、電話・メール対応、スケジュール管理など、業務内容は幅広く、社内外の情報を整理しながら業務を支える役割があります。

企業規模によって担当範囲は異なり、小規模企業では複数領域を兼任するケースも少なくありません。

一方で大規模企業では分業が進み、業務が明確に分かれています。事務職は、見えにくい立場でありながら、業務効率や社内連携に欠かせない存在です。

出典:事務の仕事 | 職業情報提供サイト(job tag)

事務の仕事内容【業務一覧表】

ここでは、事務職が日常的に担当する主な業務内容を整理します。

担当範囲は企業や部署によって異なりますが、書類作成やデータ入力、来客応対など、幅広い業務が含まれます。

まず、事務職に共通する代表的な仕事内容を一覧表で確認し、全体像を把握しましょう。

業務内容 目的 使用ツール例
書類作成 社内外へ提出する文書の整備 Word、PowerPoint、社内システム
データ入力 顧客情報や売上などの登録・更新 Excel、管理システム(CRM・ERP)
電話・メール対応 社内外との連絡・調整 Outlook、電話機
来客応対 企業訪問者への対応 受付管理システム
備品管理 事務用品の発注・補充 Excel、在庫管理システム
スケジュール調整 会議や出張などの調整業務 Outlook、Googleカレンダー
庶務全般 総務・他部署支援・雑務 依頼に応じ各種ツール

出典:総合職事務系 | 採用・キャリア形成支援情報 | 環境省
出典:事務の仕事 | 職業情報提供サイト(job tag)

書類作成

書類作成は事務職の基本業務で、社内文書、契約書、議事録、見積書など、内容は多岐にわたります。WordやPowerPointを使用し、正確な文章やレイアウトを作成するスキルが求められます。

特に誤字脱字や記載漏れが業務全体に影響することもあるため、細かな確認が欠かせません。テンプレートを使用する場合でも、内容を理解しながら作成する姿勢が重要です。

データ入力

データ入力は、顧客情報や売上データ、在庫情報などを正確に登録・更新する業務です。Excelや専用の業務システムを使用することが多く、入力精度とスピードが求められます。

単なる入力作業ではなく、記載内容の整合性確認や、入力前後のチェックも重要な工程です。ミス防止の意識と継続的な改善が、業務効率向上につながります。

電話・メール対応

電話・メール対応は、社内外との連絡窓口として行う業務です。問い合わせへの回答、担当者への取次ぎ、スケジュール確認など、内容は状況に応じて変化します。

相手に伝わりやすい言葉選びや正確な情報整理が必要です。また、急な変更にも柔軟に対応する力が評価されるポイントです。

来客対応

来客対応では、訪問者の受付や会議室案内、訪問目的の確認などを行います。

企業の「顔」として接するため、丁寧な対応や適切な言葉遣いが求められます。企業によってはお茶出しや受付簿管理を担当する場合もあります。

対応時間は短くても、来客対応の印象は企業全体の印象につながるため、基本的なビジネスマナーが欠かせません。

備品管理

備品管理は、文房具や印刷用紙、名刺などの備品を把握し、必要に応じて発注・補充する業務です。数量を把握し管理するだけでなく、コスト意識や使用頻度を踏まえた購入判断が必要になります。

小規模企業ではリース契約管理や郵便物の仕分けなど関連業務を担当するケースもあり、管理能力が求められる業務です。

スケジュール調整

スケジュール調整は、会議、出張、面談などの予定を管理し、担当者や関係部署と連携をとりながら進める業務です。

調整内容は状況により変わるため、複数の選択肢を提示しながら進めるなど、配慮や交渉力が求められます。また、調整完了後のリマインド設定や会議資料の案内など、フォローも重要な業務です。

庶務

庶務は、郵便物の受け取り・発送、ファイリング、コピー作業など、日常業務の幅広いサポートを担当します。

状況に応じて対応内容が変わるため、柔軟性や優先順位判断が求められる場面もあります。

小さな業務に見えるものも、組織全体の効率に影響することがあり、丁寧な処理が評価されるポイントとなります。

【種類別】事務職と仕事内容の違い

ここでは、事務職の種類ごとの特徴と担当業務の違いを整理します。事務と一言で言っても、担当範囲や必要スキルは職種によって異なります。

一般事務や営業事務のほか、医療事務や貿易事務など専門性が必要な職種も多いです。特徴を理解することで、自分に合う働き方が選びやすくなるでしょう。

種類 スキル特性 未経験可否
一般事務 基本PC
営業事務 調整力・
スピード
経理事務 社内外との連絡・調整数字管理・簿記
(知識推奨)
人事事務 管理力・調整力
医療事務 レセプト・
制度理解

(資格推奨)
貿易事務 英語・専門知識
公務員事務 正確性・
遵守意識

(試験必要)

※企業規模や業務内容によって異なる場合があります。
出典:事務の仕事 | 職業情報提供サイト(job tag)

一般事務(OA事務)

一般事務は、部署や企業内の事務作業全般を担当する職種です。主な業務として書類作成、データ入力、ファイリング、電話・メール対応などが挙げられます。

パソコン操作や基本的なビジネスマナーがあれば応募しやすく、未経験から挑戦しやすいのが特徴です。

一方で業務範囲が広く、複数のタスクを並行して進める場面も多いため、優先順位を考えながら作業する力が求められます。

出典:事務の仕事 | 職業情報提供サイト(job tag)

営業事務

営業事務は、営業担当者のサポート役として受発注管理、納期調整、見積書作成、顧客対応などを行う職種です。

取引先とのやり取りが多く、電話やメール対応で正確なコミュニケーションが求められます。また、急な変更が発生しやすいため、営業担当者や社内部署との調整力が必要です。

スピード感が求められる環境ですが、業務成果が営業活動の効率化に直結するため、貢献実感を得やすい職種です。

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経理事務

経理事務は、企業のお金に関する管理を行う職種です。仕訳入力、請求書処理、買掛・売掛管理、月次・年次決算補助などの業務があります。数字を扱うため、正確性と慎重な確認作業が重要です。

未経験でも応募可能な場合がありますが、簿記の知識があると業務理解が進みやすく評価されやすい傾向があります。企業規模によって担当範囲が大きく変わる点も特徴です。

出典:事務の仕事 | 職業情報提供サイト(job tag)

人事事務

人事事務は、採用手続き、入退社手続き、勤怠管理、社内研修サポートなど、人材に関する業務を担当する職種です。

従業員情報を扱うため、情報管理や守秘意識が特に重要です。

また、応募者や社員など多様な立場の人とやり取りするため、丁寧なコミュニケーション力も評価されます。

採用人数が多い企業では応募管理や面接調整を担当することもあります。

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金融事務

金融事務は、銀行・保険・証券など金融機関で事務処理を行う職種です。口座開設、申込書チェック、顧客データ更新など、正確性が求められる業務が中心です。

また金融商品に関する専門知識が必要な場合もあります。接客対応が含まれるケースもあり、顧客対応力も評価対象となります。

研修制度が整っている企業が多く、未経験から挑戦できることもあります。

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総務事務

総務事務は、企業全体の管理やサポート業務を担当する職種です。備品管理、社内規定管理、設備対応、社内イベント運営、契約書管理など、業務範囲が幅広い点が特徴です。

部署を超えた調整が必要になる場面が多く、マルチタスクや柔軟な姿勢が求められます。企業の裏側を支える立場として、状況把握力や管理力が活かせる職種です。

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学校事務

学校事務は、学生・保護者・教職員向けの事務業務を担当する職種です。成績管理、学籍情報の管理、教室利用調整、備品管理、窓口対応などが主な業務です。

教育機関で働くため、学生や保護者と接する機会が多く、丁寧な応対が求められます。

企業事務とは業務フローが異なる点があるため、職場ごとのルール理解が重要です。

出典:事務の仕事 | 職業情報提供サイト(job tag)

不動産事務

不動産事務は、物件契約に関する書類作成や顧客対応、物件情報の入力、管理会社やオーナーとの連絡調整などを担当します。

契約書類は専門用語が多く、業務に慣れるまで時間がかかる場合がありますが、業界知識が身につくと業務がスムーズに進みます。

来客対応や問い合わせ対応が多い職場もあり、人とのやり取りが得意な人に向いています。

出典:事務の仕事 | 職業情報提供サイト(job tag)

医療事務

医療事務は、病院やクリニックで診療受付、会計処理、レセプト業務、カルテ管理などを担当します。医療保険制度に基づく請求処理が必要なため、専門知識が求められます。

資格が必須ではありませんが、医療事務資格を取得していると業務理解が早く、採用で有利になるケースがあります。患者と接する機会が多いため、丁寧な対応も重要です。

出典:事務の仕事 | 職業情報提供サイト(job tag)

貿易事務

貿易事務は、海外との商品取引に関する事務処理を行う職種です。

輸出入書類作成、納期管理、物流会社との連絡調整など、専門用語や制度理解が必要です。英語を使用する場面があり、語学力は強みとなります。

専門性が高い職種ですが、未経験者向けポジションもあり、貿易関連スキルを身につけたい人に選ばれています。

出典:事務の仕事 | 職業情報提供サイト(job tag)

警察事務(公務員系)

警察事務は、警察署や自治体警察機関で文書管理、窓口対応、会計処理、庶務などを担当する職種です。公的情報を扱うため、情報保護やルール遵守が特に求められます。

採用は公務員採用試験によって行われ、条件や働き方は自治体によって異なります。社会貢献度の高い職種として人気があります。

出典:事務の仕事 | 職業情報提供サイト(job tag)

事務員として働くうえでのやりがい・魅力

ここでは、事務員として働く魅力ややりがいを整理します。表に出る仕事ではありませんが、業務を支える役割として、多くの部署とかかわりながら仕事ができる点が特徴です。

ルーティン業務を通じてスキルが積み上がりやすく、未経験からステップアップしやすい点も魅力のひとつです。

業務を通じて成長を実感しやすい

事務職は、日々の業務の積み重ねで能力が伸びる職種です。最初はタイピングや書式の理解から始まり、業務に慣れるにつれて作業スピードや判断力が身につきます。

業務改善や効率化の工夫が成果につながりやすく、できることが増えるほど任せてもらえる範囲も広がります。成長が可視化されやすい点も魅力です。

仕事の成果が社内の円滑な運営につながる

事務職の業務は直接売上には見えにくいものの、情報整理や調整が正確に行われることで、他部署がスムーズに動ける環境が整います。

そのため、社内から相談される場面も多く、「支えている実感」を持ちながら働ける点が特徴です。周囲から感謝されることがモチベーションにつながる場合もあります。

働き方の選択肢が広い

事務職は、派遣・正社員・パート・在宅勤務など、働き方の幅が広い職種です。

企業規模や業界によって求められるスキルが異なるため、キャリアの選択肢が豊富な点も魅力です。

スキルを身につけることで、経理や人事など別の事務領域へキャリアチェンジできる場合もあります。

事務職に求められるスキル

事務職では、業務を正確かつ効率的に進めるためのスキルが求められます。

特別な資格がなくても始められますが、基本的なPCスキルやコミュニケーション力、情報整理能力などがあると業務がスムーズになります。

ここでは、事務職として働くうえで身につけておきたい代表的なスキルを整理します。

出典:一般事務 – 職業詳細 | 職業情報提供サイト(job tag)

PCスキル(Excel・Word・メール)

事務職では、パソコン操作が業務の中心となります。Excelでは表作成や簡単な関数操作、Wordでは文書作成や整形ができるレベルが求められます。
また、メールでは件名・文章構成・ファイル添付など基本的なビジネスメールマナーが重要です。

高度なスキルが必要な場合もありますが、基礎を押さえていれば業務を進めやすくなります。

コミュニケーション力

事務職は社内外の連絡窓口となる場面が多く、相手の意図を正しく受け取り、わかりやすく伝える力が求められます。

必要な情報を整理し、担当者へ適切に共有する力は業務効率を左右します。

また、依頼や相談を受ける機会が多いため、相手に寄り添った伝え方ができることが評価につながります。

事務処理能力・正確性

事務職の業務にはデータ入力や伝票処理など、正確性が求められる作業が多く含まれます。

小さなミスが業務全体に影響する場合があるため、確認する習慣や丁寧な作業が重要です。

スピードよりも正確性を優先し、最終チェックを習慣化することで業務品質を高められます。

優先順位付け(マルチタスク)

事務職では複数の業務が同時に進むことがあり、状況に応じて優先順位を判断する力が求められます。

急ぎの依頼や変更に柔軟に対応できると、業務の流れがスムーズになります。タスク管理ツールやメモを活用し、整理しながら作業することで負担を軽減できます。

情報管理力(守秘義務)

事務職は顧客情報や社内資料など、機密性の高い情報を扱う仕事です。取り扱う情報を適切に管理し、必要以上に共有しない意識が欠かせません。

資料の保管方法やメール送付時の確認など、基本的な配慮がトラブル防止につながります。

事務職に向いている人

事務職は、特定の資格がなくても挑戦しやすい職種ですが、仕事を進めるうえで向いている性格や特性があります。

ここでは、事務職に向いている人の特徴を整理し、自分の適性を判断する際の参考にできるようまとめました。働き方を検討する際のヒントとして活用できます。

事務スキルチェックリスト

項目 できる できない
Excelで表や簡単な関数が使える
ビジネスメールの形式を理解している
依頼内容を整理して伝達できる
ミスがないよう確認する習慣がある
タスク整理やスケジュール管理ができる
情報を不用意に共有しない意識がある

出典:一般事務 – 職業詳細 | 職業情報提供サイト(job tag)

コツコツ取り組むことが得意な人

事務職の業務は、ルーティンワークや細かな作業が多く、同じ手順を繰り返す場面があります。そのため、変化の多い業務よりも、手順通りにコツコツと進める作業が得意な人に向いています。

作業そのものが評価につながりやすく、成果が積み重なっていく実感を持ちながら働けるでしょう。

丁寧に確認しながら作業できる人

データ入力や書類作成など、正確さが求められる業務が多いため、小さなミスにも気づける丁寧さが活かされます。
内容を一度で済ませるのではなく、確認しながら進める姿勢が求められます。慎重な作業スタイルは、業務品質向上にもつながるでしょう。

サポート役として動くのが好きな人

事務職は前線で顧客対応する職種ではなく、社内の業務を支える役割です。

「誰かの役に立つことが嬉しい」「縁の下の力持ちタイプ」と感じる人は、やりがいを持ちやすい傾向があります。周囲のスムーズな業務進行に貢献できる点が魅力です。

臨機応変に動ける人

依頼内容や順番が変わることがあるため、状況に合わせて対応できる柔軟性は強みになります。

予定通りに進まない場面でも、冷静に判断し優先順位を整理できると業務がスムーズになります。落ち着いて対処できる人に向いています。

人と関わる業務に抵抗がない人

事務職はデスクワークのイメージがありますが、社内外の人と連携する場面も少なくありません。

電話やメールで情報を整理しながら伝える機会が多いため、人と話すことが負担ではないタイプは業務に順応しやすいです。

事務職に向いていない人

事務職は比較的挑戦しやすい職種ですが、業務の特性上、向き不向きが分かれる傾向があります。

仕事内容や働き方の特徴を理解したうえで、自分に合うか判断することが大切です。

ここでは、事務職にストレスを感じやすい人の傾向をまとめました。転職後のギャップを防ぐためにも参考にできます。

単調な作業が苦手な人

事務職の仕事には、データ入力や書類整理など、繰り返し行う業務が一定数含まれています。作業の正確性や継続力が求められるため、変化の大きい仕事や刺激的な業務を好む人は、物足りなさを感じる場合があります。

一方で、作業の型が決まっているからこそ効率化がしやすく、習熟すると業務がスムーズになるメリットもあります。「単調=苦痛」と感じやすいかが判断ポイントです。

細かい確認が苦手な人

事務職では、数字・日付・書類形式など、小さなミスが業務全体に影響するケースがあります。

慎重にチェックする姿勢が求められるため、細かい確認が苦手な人やスピード重視で進めたいタイプは、負担を感じやすい傾向があります。

ただし、確認方法を形式化したりチェックリストを使うことで対応できる場合もあります。

人との連携が苦手な人

デスクワーク中心ですが、実際には社内外の担当者と連携しながら業務を進めます。依頼の調整、情報共有、確認作業など、コミュニケーションが欠かせません。

そのため、必要な質問ができない・連絡をためがちな人はトラブルにつながる可能性があります。

ただし、業務量が落ち着いた環境やバックオフィス専門企業では、人との接点が少ないケースもあります。

予定変更にストレスを感じやすい人

事務職では突発的な依頼や優先順位の変更が発生することがあります。

予定通り進まない状況に強いストレスを感じる場合、調整力が必要な場面で負担になりやすいです。

一方で、タスク管理が得意な人は、整理しながら対応でき、柔軟性が武器になります。

事務職の1日の流れ【実例付き】

事務職はルーティンワークが多いと言われますが、実際には時間帯ごとに異なる業務があります。

午前はメール対応や書類作成、午後は会議準備や発注業務など、社内の動きに合わせてタスクが変わる傾向があります。ここでは、一般的な事務職の1日の流れを時系列で紹介します。

1日の業務スケジュール例

時間帯 業務内容
9:00 メールチェック、来客対応、
タスク整理
11:00 書類作成、データ入力・更新、
提出物準備
14:00 会議準備、議事録作成、
資料コピー・共有
16:00 備品発注、ファイリング、
郵便物処理
17:30 翌日の予定確認、依頼内容の整理、
退勤準備

忙しい日と落ち着いた日の違い

  • 月末・月初、決算期、キャンペーン期間などは業務量が増える傾向
  • 年度末や繁忙期は依頼が集中し、午後が慌ただしくなることも
  • 一方で、書類整理や改善業務に取り組める日もある

出典:一般事務 – 職業詳細 | 職業情報提供サイト(job tag)

事務職の平均年収

2025年時点における一般事務の平均年収は、複数の調査結果を総合すると「約350万円」が標準的な水準とされています。

この金額は、転職サイトdoda(デューダ)の最新調査や求人統計データから導き出されており、事務職全体の中でも一般事務やアシスタント系の職種に該当します。ただし、事務職は正社員以外の雇用も多く、契約・派遣・パートでは年収が大きく下がる傾向があります。

賞与を含む一般労働者の収入は時給換算すると2,675円で、残業は比較的少なく、土日休みの就業が多い点が特徴です。企業規模や担当業務、PCスキルや簿記などの資格の有無によって、収入差が生じやすい職種といえます。

出典:一般事務 – 職業詳細 | 職業情報提供サイト(job tag)

事務職の働き方・キャリアパス

事務職は働き方の選択肢が広く、雇用形態や働く環境によって業務内容やキャリアの進み方が異なります。

正社員・派遣社員・パート・在宅事務など、自分のライフスタイルに合わせた働き方を選べる点が特徴です。

ここでは働き方の違いと、事務職からどのようなキャリアにつながるのかを整理します。

働き方の違い

働き方 特徴 メリット 向いている人
正社員 幅広い業務を担当 昇給・福利厚生あり 長期キャリアを考えたい
派遣事務 業務が明確・期間契約 未経験でも挑戦しやすい まず経験を積みたい
パート/アルバイト 時短・扶養範囲内可 柔軟な働き方 子育てや副業と
両立したい
在宅事務 リモート中心 通勤不要・柔軟 PCスキルがある、自走型

キャリアパスの例

事務職はスタート地点として幅広いキャリアにつながる職種です。

たとえば、総務事務→人事・採用担当→労務管理といった専門領域に進むケースや、営業事務→営業アシスタント→営業職としてキャリアチェンジするケースなどがあります。

また、経理事務→経理担当→簿記取得→財務・会計分野へ進む人も多く、スキルや資格を強化することで収入アップにつながります。

未経験から始めやすい一方、経験を積むことで専門性を高められる点が特徴です。

未経験から事務になるには?必要資格と学習ステップ

事務職は倍率が高いため、未経験から事務職に就きたい方は注意が必要です。

ここでは、未経験から事務職を目指す人が最初に準備すべきポイントを整理します。

資格(MOS・簿記・医療事務など)

事務職への応募に必須資格はありませんが、応募時の評価を高められる資格があります。

とくにExcel・Wordの使用能力を証明できるMOS(Microsoft Office Specialist)は実務に直結し、未経験者の強い後押しになります。

また、数字を扱う事務職を目指す場合は、日商簿記3級が基礎知識として役立ちます。

医療事務や不動産事務など業界特化型職種では、業務内容に関連する資格が評価されるケースもあります。資格取得は「できることを証明する手段」として有効です。

応募前に準備すべきスキル(PC・ビジネスマナー)

応募前に身につけておきたいスキルとして、まず基本的なパソコン操作が挙げられます。

Excelの表作成・基本関数、Wordの文書作成、ビジネスメールの送受信ができるレベルが目安です。

また、社内外のやり取りが発生するため、敬語・電話応対などのビジネスマナーも重要になります。応募前に模擬メール作成や、オンライン講座で基礎を学ぶことで準備ができます。

面接で評価されるポイント

未経験採用では「将来の伸びしろ」や「業務理解度」が評価されます。特に、「なぜ事務職を選ぶのか」「どのような業務で力を発揮できるか」を具体的に話せると印象が良くなります。

また、前職での経験を事務職の強みとして言語化できることが重要です。例:「接客経験→電話応対・調整力」「販売管理→データ整理スキル」など、関連性を示せると評価につながります。

未経験者向けロードマップ

期間 行動内容 目標
0〜30日 PC操作練習、Excel・Word基礎、履歴書準備 基本スキル習得
30〜60日 MOS・簿記学習、求人分析、応募書類作成 応募可能レベル
60〜90日 応募・面接対策、実務模擬練習
(メール・伝票処理など)
採用・スキル定着

事務の仕事内容の書き方【履歴書・職務経歴書テンプレあり】

事務職への応募では、履歴書や職務経歴書に「どの業務を、どの程度できるか」を具体的に書くことが重要です。

ただ「データ入力」「事務作業」だけでは採用担当者にスキルが伝わりません。ここでは、事務職の経験をより伝わりやすく書くためのポイントと、実際に使えるテンプレート例を紹介します。

書き方の基本ポイント

事務職の応募書類では、「業務内容」「成果」「使用ツール」「業務量」の4点を盛り込むと評価されやすくなります。

採用担当者は「どこまで実務ができるのか」「どの程度の環境で仕事をしてきたか」を知りたいため、抽象的な表現ではなく具体的な数字や担当範囲を示すことが大切です。

例)

  • ×:書類作成やデータ入力を担当
  • ○:Excelを使用し月次データ管理(100件/月)、売上資料作成、社内報告書作成を担当

短い文章でも、業務レベルや実務経験が伝わる書き方が理想です。

書き方 例文
Before
(抽象的)
事務作業全般を担当。電話対応や書類作成を行った。
After
(採用担当に伝わる表現)
代表電話対応(1日40件)、来客応対、請求書作成(月50件)、受発注データ入力、備品管理、郵便物仕分け、議事録作成など幅広い事務業務を担当。

使用ツールの書き方例

分類 書き方例
Office系 Excel(SUM・VLOOKUP・ピボット)/
Word(議事録・社内文書作成)
コミュニケーション Outlook/Gmail/Teams/Slack
事務システム SAP/弥生会計/freee/Salesforce
その他 スケジュール管理、社内ポータル更新、データ集計

テンプレ文

【担当業務】

  • 請求書・見積書・契約書作成(月◯件)
  • 電話・来客対応(1日平均◯件)
  • データ入力および管理(使用ツール:Excel、Googleスプレッドシート)
  • 備品管理、ファイリング、郵送手配

【使用ツール】

Excel(基本関数、フィルタ、簡易集計)、Word(社内文書/議事録作成)、Outlook、Teams

事務職の将来性は?AIへの代替は?

「事務職は将来なくなるのでは?」という検索が増えています。近年、AI・RPA・自動化ツールの普及が進み、定型作業はシステムに置き換わり始めています。

しかし、すべての業務が代替されるわけではなく、業務の種類によって影響度が異なります。ここでは、変化する働き方と今後求められる事務職像を整理します。

AIで代替されやすい業務とされにくい業務

単純入力やルーティン型の事務作業は自動化が進む領域とされています。一方、調整業務・コミュニケーション・判断を伴う業務はAIで代替しにくい領域です。

たとえば、来客対応、部署間連携、社内資料作成、会議調整、社内ルールの運用など、人の判断が介在する業務は今後も必要とされています。

自動化により「業務がなくなる」のではなく、「役割が変化する」のが現実的な方向性です。今後は、ITツール運用・情報整理・業務改善提案ができる事務職が評価されやすくなります。

出典:産業界のデジタルトランスフォーメーション(DX) (METI/経済産業省)
出典:第1節 AIによる職業・タスクの補完と代替

まとめ

事務職は、書類作成や入力作業だけでなく、情報整理、社内調整、スケジュール管理など、企業の運営を支える役割があります。

表には見えにくい仕事ですが、円滑な業務進行を支える存在として欠かせません。さらに、総務・経理・営業事務など種類が幅広く、経験を重ねることで専門性やキャリアの選択肢が広がります。

今後はAIによって定型作業が効率化される一方で、判断力や調整力、コミュニケーション力を発揮する場面は残り続けます。働き方やスキルによって長く続けやすい職種だと言えるでしょう。

よくある質問

Q. 事務の仕事はPCが得意じゃないと難しい?

事務職では、Excel・Word・メールなどの基本操作が必須となる場面が多くあります。ただし、高度なスキルが最初から求められるわけではなく、入力、コピー&ペースト、簡単な関数など基礎ができればスタートできる職場もあります。
最近は研修制度やマニュアルが整備されている企業も増えており、働きながらスキルを習得するケースも多いです。選考時点での「経験量」より、業務理解や習得意欲が評価される傾向があります。

Q. 事務の仕事はどのくらい忙しい?

繁忙度は職場や担当業務によって差があります。月末月初、決算期、受発注のタイミングなど業務が集中する時期は忙しくなることがあります。
一方で、ルーティンワーク中心の落ち着いた環境もあります。忙しさの目安としては「タスク量」「依頼件数」「突発依頼の頻度」がポイントになります。自分に合う働き方を選ぶことが大切です。

Q. 事務の仕事はミスすると怒られる?

事務職は数字や書類などミスが影響しやすい業務を担当するため、チェック体制や確認ルールが重要です。 職場によっては厳しく指摘されることがありますが、チェックリストや仕組みで防げるミスも多いです。焦って処理するよりも落ち着いて確認できる姿勢が業務を進めるうえで役立ちます。

Q. 事務の仕事は人間関係が複雑?

事務職は社内の調整役として動くため、依頼対応や連絡業務が多く、人との関わりはあります。
ただし、接客のように常に対面対応するわけではなく、メールやチャット中心の環境も増えています。伝え方や距離感を保ちながら業務を進められる人は働きやすい傾向があります。